1207 The Photographers 中西祐介
彼が気になったのは、ギラギラしていないいかにも今風な若者なのに、
淡々とスポーツシーンを撮りつづけ、
写真に陰と光を表現できる素直な写真に魅せられたからだ。
彼の名は中西祐介。Afro所属のスポーツカメラマン。
あらゆるスポーツを追いかけ各メディアに写真を配信する。
彼がスポーツシーンを追いかけるようになったきっかけは、ボクシング。
大学を出てアフロに採用が決まったのがこの写真だそうだ。
スポーツの裏側にある、苦悩のドラマを見ていらい、
心の内側を表現できるのは自分しかいないと信じている。
北京オリンピックで本物の馬場馬術を見てから、
暇を見つけては町田の乗馬クラブにきては、
制約のない自由な写真で頭を解放しリフレッシュしているという。
スポーツ写真家は自然をテーマにたたかう芸術的な写真家と違い、
コマーシャルの世界の表現として求められるテーマがそれぞれある。
記録としての写真、ドラマチックな表現性。
うぬぼれてもいけないし、人と同じものを求めていては同じ写真しかとれない。
その一瞬の1枚に、自分を表現する自分との格闘なのだと知らされる。
彼が撮るマラソンは、両足が浮いた瞬間と決めているそうだ。