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Fine Stage

1104 デザイナーにとって朝日新聞とは



銀座を歩けばカタカナ商売の人間にあたると言われた時代。
デザイナー、カメラマン、イラストレーター、コピーライター、スタイリスト。
広告が華やかなに咲き誇って、新聞というメディアが花形だった時代。
広告業界はテレビが主流になるまで、新聞が中心となってここまで文化が開いた。
その中で朝日新聞は、全国紙としてNo1の発行部数を誇り、
広告紙面のグレードが高く、クライアントの質、出稿の数で群を抜いていた。
段100万円(33mm×385mm)と言われていた時代である。
また、朝日新聞社が主催した「朝日広告賞」は有望な新人アーティストの発掘を啓蒙し、
その年の広告界のグランプリを争うような権威を誇っていた。
いまで言うM1グランプリのような、ステップアップを得るためのチャンスだったのです。
デザイナーにとって、朝日新聞を購読しないということは、
日々広告を勉強していないという意味だった。
朝日新聞が左寄りとか、右寄りとかの前に、仕事のために朝日でなければダメだったのです。


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有楽町にあった朝日新聞社の横に「ある愛の唄」の大型ポスターが、
冬の黄昏の日射しをあびて輝いていた。
私は30年、ひたすら朝日新聞を読んだ。過去のことである。
by finestable | 2014-11-14 06:24